REC 公式ブログ REC ソーラーパネルの製造技術とホットスポット

ソーラーパネルの製造技術とホットスポット

ソーラーパネルのホットスポット
ソーラーパネルのホットスポット
ソーラーパネルのホットスポット

上記の写真は他社メーカー様のソーラーパネルを採用したある発電所で、赤外線カメラ付きドローンで撮影したサーマル写真(左)とビジュアル写真(右)です。

少し画像が荒いですが、左側のサーマル写真を見ますと一枚のソーラーパネルの中にあるセルと呼ばれる太陽電池がところどころ周りより明るい色になっている場所があります。
これがいわゆる「ホットスポット」と言われるもので、いろいろな原因でそのセル部分が発熱し発電効率が落ちてしまう可能性があるものです。

原因は様々ですが、現場でよくあるのは汚れによるもの(鳥の糞や黄砂による雨の汚れ、設置角度不足による埃だまり)や、植物や引き込み柱、外構」フェンスの影により発熱しているケースが見られます。これらの場合は掃除などメンテナンスなどで回避することができますが、(影は原因を取り除かない限り無理ですが、、、)長い間放置しているとパネルに悪影響を与えるので注意が必要です。
ちなみに、汚れや影の場合は右側のビジュアル写真を見比べればすぐにわかりますね。赤外線ドローン撮影

ところが、右側のビジュアル写真を見てもわからないところで、発生するホットスポットが要注意です。もちろん直ちに不良と決めつけるわけにもいかないのですが、原因として、マイクロクラック(セルの微細なひび割れ)などにより発電量が低下してしまうケースが多々あります。

昨今、RECが開発をしたハーフカットセルという従来のセルを半分にして長方形の形をしたセルが発電効率が良いためマーケットでは主流製品になっており、他社様も採用を進めていますが、このハーフカットセルを製造する過程でのカット技術が大変重要です。

ハーフカット
ハーフカットセルのフルレーザーカット

この赤外線写真は一般的なハーフカットセルの切断断面とREC Alphaのハーフカットセルの切断断面を切断後に荷重試験をおこなった場合におけるセルへのダメージ比較写真です。
一般的な切断方法でも切断直後にマイクロクラックが入ることは少ないのですが、一般的な切断方法によるセルは実際に荷重試験を行うと切断面から放射状にマイクロクラックが入っていることがわかります。

このように製品出荷時にはマイクロクラックのない製品が出荷されても、設置工程などで一時的な荷重がかかり、マイクロクラックが発生し、ホットスポットになってしまい、先のお写真のような状態になることもにも注意しなければなりません。

REC世界で最初にハーフカットセルをソーラーパネルに採用したパイオニアとして、その随所随所の製造工程技術にもこだわり、品質を保っています。

最初の写真の施工現場では、これに疑わしきホットスポットが随所に見られております。まだ施工して2年とたたない現場ですが、おそらく出荷時にはフラッシュテストなど問題なく出荷され、施工時に本来施工上問題のない範囲での荷重が運悪くパネルにかかってしまいセルにマイクロクラックが入ったものではないかと推測されます。
この場合、製品出荷時に問題がないためメーカーとしては施工上の問題!と保証を受け付けないなど、施工業者様が落ち度無く施工をしていても発生してしまう不具合につながりかねません。

RECでは、エンドユーザー様はもちろん施工者さまもにも安心して施工していただける品質のソーラーパネルを日々開発しています。
※REC Solarグローバルサイトはこちら!

Related Post

新製品 REC TP4 (単結晶ソーラーパネル)新製品 REC TP4 (単結晶ソーラーパネル)

新製品REC TwinPeak 4は2014年の発売以来、複数の受賞歴をもつRECの先駆的なツインデザインなど、TwinPeakシリーズの長所をさらに発展させたものです。REC TwinPeak 4シリーズは、新設計のセル構造、マルチバスバー技術、120に及ぶハーフカット単結晶pタイプセルの公称最大出力は375ワットにまで高められています。