REC 公式ブログ REC ソーラーパネルの選び方(品質・性能・保証)

ソーラーパネルの選び方(品質・性能・保証)

最も良いソーラーパネル

ソーラーパネルってどれも同じ?

ソーラーパネルの種類には結晶系、化合物系、有機物系など、いくつかの種類がありますが、現在日本で流通しているソーラーパネルのほとんどが結晶系でシリコンを使った製品がほとんどです。
さらに、シリコン結晶系には単結晶、多結晶、、、ヘテロ接合、N型、P型、、、と様々な種類がありますが、一般の方には少しマニアックな内容でなかなか理解することが難しいかもしれません。
シリコン結晶系の場合、特に見た目もほとんど区別がつかずエンドユーザー様だけでなく施工店様でもその違いを正確に理解されている方は少ないかもしれません。
それくらい判断しにくいものですが、実際は初期劣化の違いや経年劣化、実発電量に影響するなど、同じように見えるソーラーパネルでも少しづつ違いがあります。

ソーラーパネルの格付け

では、皆様がソーラパネルを選ぶときにどういった比較方法があるでしょう?業界的によく言われる一つの基準として、”Tier1(ティアワン)メーカー”(Bloomberg Module Tiering List)にリストアップされていることを基準にされる方がいらっしゃいますが、こちらはある一定基準の実績(例えばメガソーラークラスのサイトをいくつも複数の金融機関で融資を受けている)や財務内容などを各メーカーが自己申告制度によりエントリーして、条件に合致していればリストアップされます。
つまり、エントリーしたメーカーがリストアップされているのでそもそも条件に合致しないメーカーはエントリもしませんし、良いものを作っているメーカーでも製造規模が小さい場合やメーカーの方針に合わない場合はリストアップされることはありません。

2022年おすすめソーラーパネル
2022年おすすめソーラーパネル

例えば、上記のランキングはオーストラリアのSolarquotesが発表した”2022年に購入推奨する最も良いソーラーパネル”という記事です。
ソーラーパネルを製品品質や性能、メーカーの保証体制やサービスで検討しようとする場合には、SolarquotesSOLAR ANALITICAのようなサイトがユーザー様にとっては良いものを選ぶ判断材料になるのかもしれません。
こちらはBloombergのように自己申告ではなく、各メーカーの製品品質、性能、保証といったものが第3者により評価されているサイトとなります。

ソーラーパネルの選び方(品質性能保証

先に述べたように、SolarquotesSOLAR ANALITICAでは、品質・性能・保証で評価をされています。
実は、皆様でも各メーカーサイトで製品の比較をすることができます。例えば比較できる内容をピックアップしますと

・機械荷重(正荷重と負荷重) 一般的にはIEC基準の正5400Pa(積雪など)、負2400Pa(風など)です。(RECでは正荷重7000Pa、負荷重4000Pa)
・ダンプヒート試験(RECではIEC規格の約3倍の試験)
・サーマルサイクル試験(RECではIEC規格の約3倍の試験)
・PID耐性
・塩水噴霧試験 各社Severityレベルが違います。(RECではSeverity 6で最高等級
・アンモニア耐性試験
・耐雹衝撃試験
・製品保証 一般的には10年から15年(RECでは20-25年)
・出力保証 一般的には25年(ただし製品保証内容に起因するものは製品保証の期間が適用)

上記内容はユーザー様でもカタログ内容を見ればある程度判断できる内容です。一部塩水噴霧試験のようなものは問い合わせが必要ですが、証明書を希望すればそこに記載されているので判断できます。
ソーラーパネル選びに迷ったときはこのような内容もチェックしてみてください。
ソーラパネルの歴史はもう50年以上にもなりますが、一般化されてからはまだ十数年、特に日本で爆発的に普及が始まったのはFIT制度が始まってからですので数年前からです。
つまりは、プロの施工業者様でもソーラーパネルの性能や品質、信頼性を正確に把握できないことがあります。RECではRCSP(RECプロフェッショナルプログラム制度)というプログラムを用いて認定施工業者様に少しでもこういった知見やサービスを提供し、エンドユーザー様への安心と安全をお届けするように努めております。

フェアトレードなソーラーパネル(太陽光パネル)を選ぶこと

昨今、欧米では自分たちが使う設備や製品部品に対して”フェアトレード”な製品であることが重要視されております。
フェアトレードとは、製造の最前線で働く人々(生産者)が人間らしく暮らし、より良い暮らしを目指すため、その生産者に正当な対価を払って作られたものを売り買いすることです。

われわれの身の回りにある物の多くは、いろんな国の様々な人の手を渡って日本に届いています。例えば、衣服などの綿製品は、畑で綿花を栽培して収穫、工場で紡がれ糸にして、布を織り、染色、縫製という様々な人の手を介してようやく1つの製品が出来上がります。

しかし、その裏側には、十分に生活することができない賃金で働き、貧困に苦しむ途上国の生産者たちもいたりします。その中には、児童労働者として働き、教育を受ける機会を奪われている子どもが多くいます。また、教育の一環とうたい、きわめて安い賃金や過酷な労働環境、不利な雇用環境で働いている人々、半ば強制労働のような環境で働いている人々もいるといわれています。

発展途上国と先進国、各国内の様々な格差はもちろん、企業間の取引でもフェアじゃない場合にこうしたことが起きます。だから、フェアな取引をして、お互いを支え合おうというのがフェアトレードのコンセプトです。

フェアトレードの基準には、労働者に適正な賃金が支払われることや、労働環境の改善、自然環境への配慮、地域の社会・福祉への貢献などが含まれ、「子どもの権利の保護」および「児童労働の撤廃」も盛り込まれています。

フェアトレードソーラーパネル太陽光パネル)を選ぶことは、私たちがこういったことを解決する一つで手段もあります。

関連記事 RECは透明性のあるサプライチェーンを構築し太陽光パネルを製造しております。

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